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著者: ソース: 更新:2019-04-26
中国の現代カルスト地形は燕山運動以後の準平原を基礎に発達してきたものである。老古第三紀の時、華南は熱帯気候で、鍾乳石が発達し始めたが、華北は亜熱帯気候で、今なお晋中山地と太行山南部の一部の分水嶺地域に丘陵とウバーレの地形が残っている。しかし、当時の長江の南北が砂漠地帯で、カルストがほとんど発達しない地域だった。新第三紀になると、中国季節風気候が形成されて今のカルスト地帯性の基礎を築いたが、華南は湿っぽい気候のままで、華中は湿潤になりカルストの発育が強烈に転じた。特に第四紀以来、地殻が急速に上昇し、カルスト地形が急速に発達し、種類が複雑で多様になった。氷河期と間氷期の交替に伴って気候帯が頻繁に変動したが、南に移動する特徴を呈しており、華南熱帯鍾乳石の北界は南嶺、苗嶺ラインに達し、湖南道県では北緯25°40′で、貴州では北緯26°ぐらいだった。この境界線は現在の熱帯境界線より約3~4緯度の北にあることから、鍾乳石の北界は現代気候条件のもとで形成されたものではないことがわかる。中国東部の気温と降雨量は北に向かって漸進的変化するが、カルスト地帯性の違いは非常にはっきりしている。これは氷河期と間氷期の気候の影響を受けたからである。間氷期には中国の気温も降雨量も高いため、カルスト発育に有利だが、氷河期には気温も降雨量も低いため、カルストの発育を強く抑制されてしまった。しかし、熱帯に行くほどおの影響あ小さくなる。熱帯鍾乳石地域では、鍾乳石が断続的に発育する条件が維持されいるが、華中から東北への影響がますます大きくなり、浸食作用の強さは北に向かって急速に低下し、類型を明らかに変化させた。広大な西北地方は、第三紀以来乾燥した気候を維持したままのため、カルストがほとんど発育していない地域になった。