カルスト地域では、地表水が非常に不足で、洪水の被害も多く、農業生産に大きな影響を与えている。しかし、地下水が豊富で、流出係数は、熱帯カルスト地域では50～80%で、亜熱帯カルスト地域は30～40%で、温帯は10～20%である。華北のいくつかの石灰岩分布地域では、地下水は山地の手前で山泉の形で湧き出す。例えば北京玉泉山の泉水、河南輝県の百泉、山西太原の晋祠泉、山西平定県の娘子関泉、済南の趵突泉など。カルスト泉を合理的に開発し利用することは、工農業の発展に重要な意義がある。南方には地下川が多い。カルスト泉を引いて地下川を塞いだり、井戸を掘って水を持ち上げたりするような方法で、工農業用水の問題を解決できる。地下川縦断面は階段状になっているため、豊富な水エネルギー資源があり、ダムを建設して発電することができる。例えば、雲南丘北六郎洞水力発電所は中国で初ての地下河を利用する水力発電所である。湖南、貴州も、この優れた条件を利用して400キロワット以上の地下水力発電所を建設した。カルスト地域の地下洞窟は、ダムの浸出の原因になったり、ダムや交通線、工場や鉱山の建物などに不安定な要素をもたらしたりすることがよくある。地下洞窟の分布に関する研究と探知を行い、適時に措置を講じることがカルスト地域建設の成功の鍵である。カルスト地域には石灰岩、白雲岩、大理石、石膏、岩塩などの豊富な鉱床がある。カルスト剥食面とウバーレにボーキサイトの沈積があり、古い鍾乳洞と亀裂の中に鉛、亜鉛、硫化物、水銀などの鉱床がある。地下鍾乳洞は石油と天然ガスが豊富に集まる良い場所で、華北地区の油田の一部はカルスト区域にある。一部の鍾乳洞は地下工場と地下倉庫として使える。