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イ族の密枝祭

著者: ソース: 更新:2019-04-28

「密枝祭」は、イ族が独特な形で祖先の暮らした古い社会形態を忍び、再現する祭りである。

どの村も集落から遠くない山間の窪地で閉鎖した林を「密枝林」にしている。林の中から高くそびえる古い木を「龍樹」に選び、密枝林の神的の象徴にする。密枝林は神聖で冒すべからざる聖境である。密枝林では、伐採や木の枝を折ることが許されず、放牧や狩猟をしてはならない。女性が密枝林に入ることや死者を密枝林に埋葬することは禁じられている。

密枝祭は男性だけの祝祭日であり、女性の参加が許されていない。祭日の前に占いで神職を選び、準備や「密枝祭」行事の全体を取り仕切る。

密枝祭の行事は完全に密枝林で行われる。夜がすっかり明けたら、神職全員が「アゲアゲ」のざわめきの中で密枝林に入り、それぞれの職責を果たし、祭りのために忙しく働く。

密枝祭は毎年旧暦11月の最初の鼠日から馬日まで、三日間から七日間行うのが一般的である。それ以外の日は、お互いを誘って狩猟で山に行ったり、川で魚を獲ったりして、ただ畑に入って農作業をしてはならない。女性たちは針仕事・洗濯物・料理・家事をすることができるが、畑に入って農作業をしてはならない。二日目から、青年男女が山に行って歌ったり、踊ったり、愛を語り合ったりすることができる。七日間が過ぎたら、神職全員が「密枝林」で小規模の祭祀を行い、年に一度の密枝祭に終わりを告げる。

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